ずっと以前に母が
『お母さん断捨離してるねん』と嬉しそうに電話口で語っていて、やっと重い腰を上げたのか~と安心したんです。
物が捨てられない世代の母ですから、とにかく何でも残しています。
娘が小さい時、遊びの道具にでもするのか
「おばあちゃんペットボトルのキャップある~?」とか
「おばあちゃん食パンの袋を止めてるプラスチックのある~?」とか聞くと
『あるよ~』と大概の物は出てきて、当時はその光景を微笑ましく見ていました
母はワタシと違ってとってもマメで働き者だったため、どこにこれらの物が収まってるんだろうかと不思議に思う程、いつもキレイに片付き、家中ピカピカに磨き上げられていたんです。
でも歳を重ね、元々腰が悪いこともあり段々身体も動かなくなってくると、今まで片付いていた場所が少しずつごちゃごちゃしてきて、見るからに物で溢れ出してきました。
そんな中の断捨離宣言だったんです。
でも実家に帰っても全然変わってない
「お母さんどこ断捨離したん?」と聞くと『色々~』と。
そっか~色々か~と思いながら早2年。笑
結婚する前にワタシが使ってた1階の部屋の隅には、洗濯用洗剤やティッシュペーパー、お茶などの予備が積まれています。
ただでさえ歳を取って忘れっぽくなってるのに、それぞれ使う場所で保管しないと、買ってた事を忘れてまた同じ物を買ってしまいそうですよね
私なら買ってしまいます←
でも予備を入れる場所なんてどこにも無いと言うので、今まで見てこなかった洗面台の引き出しを覗いてみたんです。
1段目は父の電気シェーバーやヘアブラシ等の「おめかしセット」が、余裕を持たせてスッキリと収納されてました。
2段目にはビニール袋に厳重に包まれた「何か」だけが入ってました
母に、その「何か」が何なのか確認すると
『あーこれ、○○(弟)と○○ちゃん(弟嫁)がずっと前に買って来てくれたお弁当の箱~♪美味しかったから大切に仕舞ってるねん』ですって!!!
価値観は人それぞれですから、人によって大切に思う物もそれぞれ違いますよね
私にはガラクタやゴミだと思う物でも母にとっては宝物なんです
でもどう考えても、洗面台の2段目の引き出しという割と重要なポジションに据え置く物では無いように思います
これが、モノをとても大切にする母の性分だと今までのように考えて良いのか、はたまた老化なのか痴呆の始まりなのか…
とりあえず美味しくて嬉しかった思い出は、もう記憶の中に留めておこうと話して、それでもちょっと名残惜しそうにしてる母が納得するのを待ち、一緒にゴミ袋に入れ、持ち帰りました。
それから暫くしてアクシデントが起こり、母の腰がいよいよ悪くなってしまったので、今は断捨離どころではなくなっています。
年老いた親を見て、断捨離を決意した方も多いと思います
ワタシもその1人です!
歳を追うごとに今まで出来ていたことが出来なくなってくる
突然、思うように動けなくなる日がくることもある
両親、特に母親の老いを肌で感じると、自分の未来と重ねてしまいます
今まで漠然と考えていたことが、俄然リアルに迫ってきました!
自分が歳をとった時「簡単に管理出来る範囲のモノ」だけで暮らすようにしたい!
そう強く思うように(やっと)なったことが、断捨離を始めようと思ったキッカケです
最近、方向性を見失いそうになってましたので、少し原点に立ち返ろうと、思い起こしてみました
長々とお付き合い頂き本当にありがとうございました。